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JAPAN TRADITIONAL PERFORMERS ASSOCIATION


世界遺産・狂言の解説





狂言の歴史

 
奈良時代に中国の唐時代から伝来した「散楽」という芸能があり、これが狂言の先祖ではないだろうかと言われ ている。平安時代になると「散楽」に面白さを加え、「猿楽」と呼ばれる芸能となり、鎌倉時代にはその猿楽集団が 一座を結成し、それが日本初の芸能集団となったのである。この猿楽集団が大衆に根付き、それを基盤に「能芸」 と「本芸」に分かれていく。


能芸本芸

能芸:日本古来の農村の神事芸能や寺院芸能といった語り物を取り入れ、滑稽さを退けて、荘重厳粛を主とする音楽舞踊となる「能」となる.本芸:猿楽本来の滑稽味を主体とした喜劇的な対話演劇。つまり「狂言」となる。


能と狂言の違い

・能は歴史、神話、物語を題材にし、荘重で幻想的な内容に対して、狂言は庶民 の日常生活を題材にした喜劇的 な内容である。
・能には音楽や舞踊の要素があり、象徴的である。それに対して狂言は台詞と仕 草を中心とした写実的な演劇。
・能は1曲が1時間を越し、人数も10数人必要とするが、狂言は1曲が15分から  20分ほどで人数も2から3人程度で ある。
・台詞が能は「・・・にて候」と分語調であるが、だが、狂言は「・・・でござる。」と口 語調である。
・能は面を付けるが、狂言は基本的に直面(素顔)であること。


狂言の流派について

狂言には大蔵流、鷺流、和泉流の3つの流派があり、それぞれに活躍していたが、明治に鷺流がなくなり、現在 では大蔵流と和泉流の2派だけとなる。


大蔵流と和泉流

共通する演目が多く、演目名が違うが内容は同じというのもあれば、演目名は同じだが、登場人物が違うなど。 比較すると芸風や主張が異なることがあるようである。



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